更新日:2025/04/03
従来のシステムでは、1枚の画像に対して検出できる欠陥が1つのみであったため、各欠陥を検出することが困難でした。その結果、画像内に複数の欠陥が存在している場合でも、すべての欠陥を判定することができず、総合的な検査が難しい状況にありました。また、標準機能だけでは、各社が求める独自の画像データ前処理に十分に対応できておらず、柔軟なカスタマイズが実現しづらいという課題もございました。さらに、PoC用の動作検証環境においては、特にWindows環境で実運用に近い条件下での検証が求められており、導入前のリスク低減と確実な動作確認が必要とされていました。
これらのお客様から寄せられたご意見、ご要望が、今回の新システム開発および機能強化の大きな動機となっております。
本バージョンでは、欠陥情報ファイルを用いることで画像内に存在する欠陥を複数検出し、各欠陥部分を個別に切り出すことが可能となりました。これにより、従来より多角的な解析と精緻な品質評価が実現できます。
お客様の多様なニーズに応えるため、新たにカートリッジ機能を導入いたしました。現時点で提供しているのは、以下の2種類のカスタマイズ機能です。
① 欠陥情報ファイルの読み取り機能
検査装置より出力される欠陥座標情報に基づき、欠陥領域のみを抽出します。
欠陥情報ファイルのみならず、欠陥サイズ、輝度など付加情報を読み取り解析に活用することも可能です。
図1. 欠陥情報ファイルの読み取り機能イメージ
②直感操作で誰でも使える二値化機能を搭載
画像を白黒に変換し、普段は見えにくい欠陥もくっきりと浮かび上がらせます。
誰でも簡単に画像の前処理ができることで、欠陥画像の検査精度が向上します。
図2. 二値化機能イメージ
従来、システムはLinux環境での運用を前提として提供しておりましたが、「現場がWindows環境しかないため、すぐに試用できない」というご意見をいただいておりました。今回のアップデートでは、WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)を活用し、Windows環境内でLinux環境を構築することにより、Linux版と同等の動作検証が可能となるよう改善しました。これにより、Windows環境でも実運用に近い条件下でシステムの挙動を確認できるため、導入前のリスク軽減と迅速なプロトタイピングが実現されます。
(注意事項)価格、機能拡充内容は予告なく変更する場合があります。導入をご検討の際には弊社までお問い合わせください。
サービス詳細はこちら:https://www.future-artisan.co.jp/service/solution/searchmaru
資料ダウンロードはこちら:https://www.future-artisan.co.jp/resources/searchmaru_dl