
【未来予測レポート2040先出し】その2 コーディング不要!?AIが仕事の常識を変える?
AI進化が加速する未来、「考えること」がAIに任される時代へ
フューチャーアーティザン株式会社 代表取締役社長 田中 剛
アクアビット代表・未来予測レポート著者 田中 栄
本対談では、アクアビットの田中栄氏が、未来予測レポート『2040』の核心であるAIの進化について議論します。このAI進化はまだ始まったばかりであり、今後20年以上続くとされます。特に、AIが「考えるプロセス」を獲得したことで、その能力は飛躍的に向上。プログラミングや知識分野での人間の仕事を奪うのではなく、仕事のあり方そのものを変え、最終的には人間の理解を超えるASI(超人工知能)の領域へと加速する未来の姿を、その兆候から解き明かします。
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https://youtu.be/E7vGOm0gExE?si=kdZshFb3XvjrbWps
AI進化の新しいステージ:「考えるプロセス」の獲得
田中 剛:
このAIの進化は、今回作られているレポートの中でどういう風に捉えていらっしゃいますか。
田中 栄 氏:
今日これ一番話したかったところです。このAIの進化というのはまだ本当に始まったばかりです。間違いなく最低でもこれから20年以上続きます。その象徴が、去年の12月にChat GPTが出したO1(オーワン)です。
AIはO1から「考える」というプロセスを入れました。今までは、膨大なネットの情報を書き集めて、反射的に答えを出していた。それが、O1から考える思考プロセスを入れたわけです。
具体的には、数学はもうオリンピック級です。プログラミングは競技プロの11%に匹敵します。物理とか科学とか生物学とか、こういう知識系のやつだったらもう博士級には勝てない。東大理Ⅲの試験や医師国家試験も全然取れちゃいます。これはまさにAIが「考える」ということです。
田中 剛:
以前は「人間は考える力が大事だ」というのが話だったと思うんですけど、今の話ですと、考えるところも今AIが入ってきちゃったってことですよね。
田中 栄 氏:
考えるって本当に非常に概念が広いので、その考える中でも人間はどの部分かっていうことが、多分人間の居場所になってくると思うんです。ただ、1と1を足して2で新しいものを作ることはできます。しかし、気持ちとか心とか、思想とかが入ってくると、やっぱり考えるレベルが違うので、そこが多分キモになってくるのかなと思いましたね。
仕事の常識を変える「バイブコーディング」とITの民主化
田中 栄 氏:
すごく画期的だなと思うのは、最近出てきた「バイブコーディング」です。ノリでやるっていう。コーディングっていうきっちり書かなきゃなんないものをノリでやるなんてことは信じられなかった。
田中 剛:
一方では、Chat GPTなどに口で言えば「こんなコード書いて」みたいなことを言って、普通に書いてくれる。ノリでコーディングはもうできちゃうというので、今生産性が爆上がりしているというのも起こっています。
田中 栄 氏:
これは別の見方をすると、AIがもう半自動的に今コーディングする時代になっちゃったんですよね。最近、プロンプトもテクニックいらなくなってきちゃった。適当に言えば、1言えば10個考えてくれるんで。そういうものも含めて、今広い意味でITの世界が民主化した。知識がない人たちにとっても使えるようになったなというのは非常に感じます。
田中 剛:
AIによってなくなるかもしれない職業に「プログラマー」って書いてあったんですよ。今の話を聞くと、あ、もうなんかそういう状況になってきたのかとちょっと思うんですけど。
田中 栄 氏:
まさにその通りです。僕コーディングできないんで「でも書けるんです」っていう意味が。僕も絵も描けないけど絵を描けるし、文章もそんなうまくないのに綺麗な文章も書けちゃうし、音楽も作れる。新しい読み書きそろばんを覚えれば誰でもできるようになったのが今です。

加速する進化の先:2040年のASIがもたらす価値観の転換
田中 栄 氏:
この後何が起こるかというと、向こうの方ができちゃうから、「ざっくりこうやってください」みたいな目標だけ言って、あとはお任せになっちゃう。そうするとAIが自分でロジックを作り始めます。人間思いつかないような、すごい優秀なものがこれから起こる。
田中 剛:
今まで人間の進化のスピードは人間のスピードだったんですけど、AIが自立的になっちゃうと、こっち(AI)のスピードになっちゃうんですよね。
田中 栄 氏:
進化のスピードが一気にバーンって上がるんですよ。僕は2030年にはAGI(汎用人工知能)になると思います。だってIQ 300の超優秀な部下が、24時間働いてくれるし動くんですよ。そりゃ任せますよ、となります。
そうなると、次に何が来るかというとASI(超人工知能)です。本当に人間が手つけられない、分からない。人間の思考なんかもはるかに超えて、ロジックさえも何言ってか分からない、結果だけ正しいことが分かるという世界が、もう2040年に来ちゃうとなります。
田中 剛:
AGIと今までのAIの違いをシンプルに表現すると?
田中 栄 氏:
AGIは、人間がやってるようなことがまとめてできるという話で、専門的に言うと、複数の領域を横断して汎用的に使える人工知能です。今までと違うのは、推論ができる、判断ができる、想像ができる。これがやっぱりその脳に例えられる象徴だろうと。
田中 剛:
人間が今まで言われたことをやるっていうのは、事務作業とか肉体労働とか結構多いわけですけど、そういうものは、電気代で動き、間違えずに動き、文句も言わない人たちがきちっとやってくれたら、そりゃこっちでいいよって話になるのは当たり前で、それがやっぱり人間のやることを変えざるを得なくなる大きな原動力なのかなと。
田中 栄 氏:
これが起こるってことは、人間の働き方を変えざるを得ない。今まで重要だと言われた人材がひっくり返る、価値観の転換なんですよ。
田中 栄 氏
アクアビット代表。未来予測レポート著者。マイクロソフトにて国内外のITビジネスに従事した後、2003年に独立。未来予測レポートの執筆を開始し、以来20年以上にわたり日本企業の中長期戦略に資する情報を提供。シリーズ累計導入実績は1600社以上。社会・技術・経済の動向を俯瞰し、10年先、15年先を見据えた未来像を描く。製造業をはじめ、自動車、通信、エレクトロニクス分野など幅広い業界で、次世代ビジネスの指針となる知見を提示している。
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