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インテントAIが拓く「ワクワクする」ものづくりの新常識その4

「世代間リスペクト」が企業を変える──非連続の時代の対話力

出演者プロフィール
 ・青山学院大学 地球社会共生学部 教授 学部長 / ビジネスコンサルタント / 音楽家 松永エリック・匡史 氏
 ・フューチャーアーティザン株式会社 代表取締役社長 田中 剛

本対談は、「非連続の時代」を生き抜くために、日本の製造業が直面する硬直した組織文化と意思決定の遅さをテーマに議論します。AIがもたらす変化に対応するため、経営者は過去の成功体験に囚われず直感を信じる決断が求められます。さらに、若手とベテラン、そしてAIさえもがリスペクトし合う「世代間リスペクト」の重要性を強調。この対話を通じて企業のノウハウを再定義し、新しいアイデアを生み出すための組織環境をどう作るべきかを探ります。

↓↓対談の全編はYouTube にて公開中↓↓
https://youtu.be/obNIRuvsYuE?si=k3exjmntuTWEii4y

CEOに求められる「非連続的な決断」

田中
製造業で言えば、高成長時代を経て、今は世の中がVUCAと呼ばれるほど変化が激しく、企業もどんどん変わっていく必要があります。これまで大きく変わってこなかったからこそ、いざ変わろうとしても「どう変わればいいのか分からない」。そこに、多くの経営者が悩んでいると、いろいろな方とお話しする中で感じています。

エリックの話を聞いていると、世の中にはすでにさまざまな兆候が見えていて、それを捉えてワクワク感を提示することが重要だということでした。一方で、裏側にある技術については、これまで培ってきたものを、そのまま形を変えて活かせばいい、という考え方ですよね。非連続対応って、過去の技術があればあるほど引き出しが多いということなのか。

エリック 氏
一時期チーフデジタルオフィサー(CDO)が流行りましたが、あれはシンプルに言うとチーフイノベーションオフィサーなんです。このCDOというポジションはすぐなくなるんだよと。なぜかというと、イノベーション、トランスフォーメーションはCEOの必須条件になってくる。非連続的な発想は今やCEOになかったらCEOの資格なし、という時代になってきたんです。

経営者と話している時に思うのは、彼らは昔、必ず非連続なことをやって偉くなっている。でも、今は「俺は古くなってしまった」という自信のなさから決断ができない。直感的にはこれがいいと思っても、「事例を持ってこい」というのは守るためであって、本当は腹を割って話したら意外に行けると思ったりするんですよ。

自分がイノベーションを起こせないという先入観を外すこと。非連続なことをやるというのは難しいことじゃない。あなたの感覚に従うことが非連続なんです。

経営の役割:集中と意思決定の高速化

田中
ロジカルじゃなくて、事例じゃなくて、あなたがいいと思ったものをやればこれ非連続なんですよ。そのサイクルがしかも短くなっている。

エリック 氏
短い、短い。だからこそ決断を早くしなきゃいけないし、いろんなプロセスをいかに、やっぱりトップが決めていくか。経営の役割はすごく大きくなったんです。

エリック 氏
今まで日本ってボトムアップ型で、各事業本部長がかなりすごい仕事をしてきたと思うんです。ただ、それが良さでもあり、今は逆に難しさにもなってきている。変化に対応ができないんで。
だからこそ今は、権限を上にどんどん集中させていくのが大事で、社長とか経営者が決めていく。それもかなり直感的に決めていくことが、イコール非連続的になりますよというところを分かって直感を使うというのは大事だと思います。

若者はいきなり非連続に行っちゃう。これは、大して楽器が弾けないくせに新しい音楽を作るぜと言ってるのと同じで、やっぱりある程度の土台が必要です。

だから、まずはその会社のすごさというのを自分の新しさとして体感すること。そして、土台が弱いのに変化し続けてたら、どんどんどんどんボロボロになってきちゃう。

企業成長の鍵:「世代間リスペクト」

エリック 氏
僕がいろんな企業でコンサルをしていると、トラディショナルな会社ほど、若手とベテランが話す場を作ろうとするんですよね。これって何かというと、ただ昔を振り返る場じゃなくて、「新しい過去を見つける」ための場なんですよね。

今は窓際にいるように見えるかもしれませんが、かつてこの会社で大きな成果を出し、この時代にこの製品を形にしたのはまさにこの人、という方がいます。腹を割って話すと、「こんなに大変な状況の中で、これをやり切ったんですか」と、若い世代が学ぶべきことが本当にたくさんあるんです。

世代がリスペクトし合うことがすごく大事で、新しい、古いでディスり合ってもしょうがない。必ず学ぶことがあるんだから、おじさんから学ぶことがあるし、逆におじさんは若者から学ぶことがある。この共感が生まれたら、企業はとてつもなく強くなるんですよ。

田中
過去の自分がやってきたことをある種違う意見を出された時に、否定されたと思っちゃう人いるじゃないですか。そうじゃなくて、それは一つの気づきであって、お互いにリスペクトし合うというのはすごい大事なわけですね。

エリック 氏
大事。でもね、リスペクトはAIに対してもリスペクトが必要なんですよ。結局今の経営者たちは、「AIでしょ」となるわけです。AIにリスペクトがなさすぎるんですよ。これもダメで、やっぱり一回信じてみる、共感してみる。AIと共感しようとするといろんなものが変わってくる。

コミュニティマネージャーとマインドセットの変革

田中
自分のポジションを守るために、マウントを取って自分の言いたいことをそのまま突き通したら変化は絶対起きないんで、そのマインドセットを老若男女変えるべきだと思います。

エリック 氏
そうです。経営者みんなそうです。やっぱりお互いリスペクトという、この気持ちがあって成り立つものだと思っています。だからこそアーティストはみんなリスペクトしているわけです。新しいテクノロジー、シンセサイザーが来ても、コンピューターが来てもリスペクトするから新しいものが出てくるわけです。

田中
ベテランと若い人たちがリスペクトし合いながら話した方がいいというのは本当そうだと思う。ただ、二人で普通に話させて、それってうまくいくのか。

エリック 氏
普通にやるとうまくいかない。やっぱ元々のバイアスもあるから。そこで重要になってくるのがやっぱりコミュニティマネージャーみたいなのが必要で、人と人を繋げるってすごく難しいんですよ。微妙な表情とか嫌悪感っていうのが言葉じゃなくて表情に出たりする。

コミュニティマネージャーのような機能があると、いろんなものが繋がっていく。企業と企業も同じ。オープンイノベーションがうまくいかないのは、そのコミュニケーションがうまくできないから。

インテントAIは、魔法の玉手箱ではありません。これは、もともとできる企業が、よりできるようになるためのツールです。そうした製造業は、さらにイノベーティブになり、人が本当に欲しくなるものを生み出していく。一方で、変われない企業は、残念ながら差が開いていく。その分かれ目にあるのが、私は「インテント」というツールだと思っています。

松永エリック・匡史 氏
1967年、東京生まれ。青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程修了。幼少期を南米やニューヨークで過ごし、15歳からプロ・ミュージシャンとして活動。米国バークリー音楽院でJAZZギターを学ぶ。大手メーカーのSE、AT&Tを経たのち、コンサルティング業界へ。アクセンチュア、野村総合研究所、日本IBM、デロイト トーマツ コンサルティングなどを経て、PwCコンサルティングでは日本におけるデジタルサービス部門を率いてデジタル事業を立ち上げる。2018年よりONE NATION Digital & Mediaを立ち上げ、大手企業を中心にデジタル変革(DX)のコンサルを行う。2019年より青山学院大学 地球社会共生学部(国際ビジネス・国際経営学) 教授に就任。2023年から同学部 学部長。

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